マルク シャガール 『神のおぼしめし【 デリエール・ル・ミロワール 27/28号】』 絵画 版画 リトグラフ 1950年パリで制作 作家生前作品 ※90日間返品保証 無期限アフターサービス
マルク シャガール 『神のおぼしめし【 デリエール・ル・ミロワール 27/28号】』 絵画 版画 リトグラフ 1950年パリで制作 作家生前作品 ※90日間返品保証 無期限アフターサービス
- 1950年にマルク・シャガール（ロシア、1887～1985）が制作した版画作品。新品の額と箱、ネームプレート、壁側の取付け用金具が付属します。
- 額サイズ：縦485×横635×厚さ25（mm）、額重量約1800（g）。 ※原本に二つ折りで収録されていたため、中央に折り目がありますが、これは公式の仕様です。※作品の保管に特別な空調などは必要ありません。直射日光、過度な湿気、たばこの煙にだけご注意ください。
- 当店ではお客様に安心してご購入いただけますよう、販売するすべての版画作品でご購入後90日間の返品・全額返金が可能です。万が一本作品が贋作と判明した場合、返品・全額返金を無期限で保証します。返品の際の送料も全額負担いたします。
- ご購入後もアフターサービスとして、作品管理、取付け方法や展示のコツ、作品についての情報といった細かな疑問やお悩みにお答えします。万が一の不具合にも全て無期限・無償で対応させていただきます。 小さなことでもお気軽にご相談ください。
- 付属の取付け金具は壁に打ち込むピンがセットになっており、カナヅチがあれば簡単に設置ができます。 例外としてピンが刺さらないコンクリートや大理石の壁面への取付けができない点にはご注意ください。
商品の説明
絵画選びに失敗したくないあなたへ。
マルク・シャガールが1950年に制作した公式な版画作品を、ご自宅にお届けします。
『愛の画家』シャガールと版画、パリの伝説的版画工房にまつわる物語
20世紀を代表する芸術家
マルク・シャガール（1887ｰ1985）は現在のベラルーシにあたる旧ロシア帝国ヴィテブスク生まれ。
98歳で亡くなるまでに絵画、版画、ステンドグラス、陶器、舞台芸術といった芸術の様々な分野で創造性あふれる数々の作品を生み出しました。
魚が空を飛び、鶏が踊り、抱き合った恋人たちが空中を浮遊するーそんな現実と幻想が混合した世界を、はじけるような色鮮やかな色彩で描き上げた20世紀を代表する巨匠のひとりです。
シャガールは最初の妻ベラや、恋人たちを描いた作品を数多く生み出しており『愛の画家』と形容されます。ロマンスを鮮烈な、美しい色彩で描いた作品こそがシャガールの代名詞です。
郷愁の画家シャガールのロシア人・ユダヤ人としての逆境と流転
辺境といえるロシアの田舎町出身のシャガールの美意識は、西欧のキリスト教社会、特にフランスやパリでは特異な存在でした。
揺るぎない名声を得た後ですら両者の間には埋まらない溝と複雑な感情が残っていたようです。
また、母国ロシアやドイツで活動していた時期も含めユダヤ人への風当たりは強く、第二次大戦中の1941年にはついに迫害を逃れるためにアメリカへの亡命を余儀なくされます。
1944年には妻ベラと死別。シャガールの長い生涯において、幸福で安定した時期は例外といえるほど短いものです。
幸せなロマンスだけでなく、時代に翻弄され、次々と訪れる逆境の中で作品を生み出し続けた側面も踏まえてシャガールの作品を鑑賞することで、この巨匠が表現しようとした世界の奥深さをより強く感じることができます。
版画だけで1,000点以上の作品を制作。『版画家』シャガール
リトグラフ制作の聖地、ムルロ工房。プレス機のそばには石板が並ぶ
第二次大戦後はリトグラフ制作に没頭
制作の面では、シャガールは自らの芸術世界を表現するため、様々な手法に取り組みました。
なかでも膨大な点数の作品を生み出した版画は、シャガールにとって世界観を形に表すための重要な手段でした。
シャガールは主に銅版画（銅板で版を作る技法）、リトグラフ（石板で版をつくる技法）を用いて版画を制作。
前半生は銅版画を好んだシャガールですが、アメリカ滞在中の1946年、12点の連作『アラビアンナイト』で本格的にリトグラフ制作に取り組みます。
1947年にフランスに戻り、ムルロ工房と仕事をするようになると、以降は42点の連作『ダフニスとクロエ』（1961年）、38点の連作『サーカス』（1967年）、43点の連作『オデュッセイア』（1975年）といった超大作も含めて亡くなる直前まで数多くのリトグラフを生み出していきます。
筆で描く絵画にはない、版画の独特の質感や手作業による繊細な工程に深い愛情を感じたシャガールは、「版画家」としても20世紀の芸術にその名を刻みました。
『版画の世紀』とムルロ工房
本作品シリーズも制作されたフェルナン・ムルロ（1895-1988）率いるパリのムルロ工房は、シャガールのほか、ピカソ、ミロ、マティス、ブラックといった20世紀を代表する画家のリトグラフ制作を一手に引き受けた伝説的な版画工房です。
このことはムルロ工房が画家たちから全幅の信頼を寄せられていたというだけでなく、この時代の主要な画家がほとんど例外なく、熱心に版画の制作に取り組んでいたことも示しています。
シャルル・ソルリエ（1921-1990）など天才的な摺師も多数在籍したムルロ工房は、20世紀に隆盛を極めた版画文化の中心地といっても過言ではないほど芸術史の中でも重要な役割を果たしました。
絵だけでなく、シャガールが生きた時代の『空気』もご自宅に。
版画文化を発信。美術雑誌『デリエール・ル・ミロワール誌27/28号』収録のリトグラフ2点
プロデューサーのエメ・マーグ
20世紀に隆盛を極めた版画文化を支えたのがエメ・マーグ（フランス、1906-1981）がパリに開いたマーグ画廊です。
マーグは版画の摺師として活躍した後、築き上げた人脈を生かして版画を取り扱う画商として頭角を現します。
芸術家との太いパイプを生かしてカタログレゾネ（作品総目録）や挿絵本（文学などのテーマに合わせて挿絵を版画で制作した本）など様々な出版も手掛けていくマーグは、自らの画廊で展覧会を開催するだけでなく、有名画家によりこの雑誌のために制作されたリトグラフ作品そのものを収録した雑誌（展覧会カタログでもある）、『デリエール・ル・ミロワール』を創刊します。
伝説の美術雑誌とシャガール
この雑誌は1946年から1982年まで美術愛好家を魅了し続け、通算で実に253号を刊行しました。
ムルロ工房の協力のもと、マティス、ブラック、ピカソ、ミロ、カンディンスキーといった名だたる画家によるリトグラフそのものを収録した美術雑誌に、20世紀を代表する画家の一人であるシャガールも30回以上にわたって新作のリトグラフを提供しました。
これだけ何度もこの雑誌のためにリトグラフを制作している事実は、シャガールがいかにエメ・マーグと深い信頼関係にあったかということ、どれほどリトグラフ制作に深い思い入れがあったかを物語っています。
シャガールが初登場
通算27/28合併号にあたる今作品は、この雑誌に初めてシャガールが登場した号にあたります。
前述のとおりシャガールにとって1950年は第二次大戦の戦渦を乗り越えてフランスに帰国した後、南フランスに落ち着いた時期です。
ここから1985年に亡くなる間際まで、リトグラフへの情熱は続いていくこととなります。
『デリエール・ル・ミロワール誌27/28号』 作品概要と挿絵本
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原本と真贋について展覧会カタログの形式で出版 1950年にパリで刊行された原本です。2点のリトグラフ作品が収録されています。 マーグ画廊で開催されたシャガールの展覧会のために作られたパンフレットでもあり、最後のページには出品作品の目録もついています。同誌の中でも初期の作品にあたり、現在では非常に貴重な1冊です。 シャガールの版画作品に正式な鑑定書は存在しません。 今作品については原本ごと仕入れをしており、真贋についての心配はありません（1950年刊行の原本をまるごと偽造することは困難なため）。 |
2点の作品が原本に収録『版画』と『本』の深い関係 20世紀には版画を収録した本が数多く制作されました。 紙に摺られ、1ページとしてそのまま製本できる版画は本と非常に相性が良かったため、この時代は本のテーマに合わせた挿絵や作品集の特典として数多くの版画作品が本に収録される形で世に送り出されました。 作品部分の多くは本から切り取られ、持ち主の思い思いの額に入れて自宅や店などに飾られました。 今作品は、70年の年月を経てもほぼ色あせることなく、当時の鮮やかな色彩を保っています。 |
『デリエール・ル・ミロワール』レゾネ掲載ページパリの愛書文化と融合 『デリエール・ル・ミロワール』誌のレゾネ（総目録）によると、通算253号のうち、シャガールのリトグラフが収録された号は実に32あります。 シャガール自身もこの雑誌の成功に大きな意義を感じていたことは間違いありません。 シャガールは画商のマーグ、そして全幅の信頼を置く摺師シャルル・ソルリエとのコンビで数々の名作を世に遺しました。 細部まで妥協なく仕上げられた版画作品は、空間の雰囲気を引き締めてくれるだけでなく、制作当時の熱意や空気をも今に伝えてくれます。 |
手の届く贅沢をしましょう
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石板に描写するシャガール版画最大の魅力とは？ シャガールは生涯で1,000点以上の版画を制作。「版画家」と呼ぶにふさわしい情熱を注ぎました。 版画は手作業の大変な労力は要するものの、1作品あたり多ければ1,000以上の部数（エディション）を制作できることも大きな魅力です。 巨匠の公式な作品を所有できる 1作品あたり1点の油絵に比べれば圧倒的に安価で提供される版画は、富裕層や一部の愛好家のみならず、一般層にまで一流の芸術作品が流通するための大きな役割を果たしてきました。 |
シャガールの版画にかける情熱カタログレゾネで見るシャガールと日本 シャガールは自らの作品の最大の魅力である美しい色彩を最も表現しやすいリトグラフを好んで用いました。 リトグラフのカタログレゾネ（作品総目録）は、日本語版も全5冊の初版、全3冊の復刻版と2度にわたり刊行されています。 これほど充実したレゾネを編纂していることからも、シャガールがどれほどの熱意を版画に注いでいたかを伺い知ることができます。 |
エメ・マーグ（中央）とシャガール（右手前）シャガールの絵をご自宅に。 『色彩の魔術師』とも称されるシャガール。 ライバルのような関係にあったピカソも、｢マティスが死んだら色彩の何たるかが分かる画家はシャガールだけだ。シャガールほど光への感覚を持ち合わせた画家はルノワール以来だ｣と讃えています。 自宅でも飾り映えするシャガールの鮮やかな色彩の作品は現在でも非常に人気があります。 大切な方や、人生の節目を迎えられる方へのプレゼントにもぴったりです。 |
